忠犬チロリ

いつも朝の散歩コースで、幼稚園の横を通るのであるが、何年か前に幼稚園でウサギを一匹飼っていた。

チロリがいつも小屋をのぞき込むと、ウサギがとことこ出てきて2匹で何となく、こころを通わせているようだったのだ。

それが、突然、小屋にいなくなった。亡くなったのだ。

そこの幼稚園が張り紙し、確か12、3歳であったと思うが、亡くなったと分かった。結構長生きした方であるが。

眼が白くなっていたので、白内障と思われ、もう高齢かなとは思っていたが、それは突然だった。

あれから2、3年経つが、その後もチロリは、小屋のところに来ると、いないかと覗き込むのだ。

いくら、うさちゃんは、亡くなったと言い聞かせても、聞く耳を持たずに覗き込むのである。

まるで亡くなった主人の帰りを、駅で待つ、忠犬ハチ公のようである。

今日もまた、覗き込んでは、いないと分かると、サッとまた歩き出すチロリである。

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朝の散歩 うさちゃんいるかな?
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覗き込むチロリ、やっぱ、いないか。
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今日も元気なチロリ