コロナ禍に加え、残暑が厳しい日が続きますが、地元のお寺参りを続けていこうと思います。
そこで、本当に家から近く歩いて20分ぐらいのところに由緒あるお寺がありました。
それは、樹光山浄土院・常楽寺という天台宗のお寺で、京王線稲城駅のすぐ裏にあります。
『新編武蔵風土記稿』によりますと、この常楽寺は、天平宝字年中(757~765)、行基菩薩による開基と伝えられています。
しかも行基が刻したという本尊、阿弥陀如来、観音、勢至の二菩薩、この三尊像に加えて、多聞、持国の二天像を草堂中に安置したのが、常楽寺の創始であると書かれており、行基伝説の根強さを裏付ける記述が見られます。
行基さんといえば、近鉄奈良駅の東口を出ると行基菩薩像が東大寺の方を向いて、噴水の中に立っておられます。
しばらく奈良には行けておりませんが、今もご健在でしょうか。
それでは、山門から入ります。立派な仁王門で左右に阿吽の金剛力士像がおり、その前の石段に何かユーモラスなお掃除小僧が箒を抱えて立っております。
龍の手水舎を過ぎると蓮池がありますが、この暑さで花はもう終わったようです。
そして地蔵菩薩塔です。
この地蔵菩薩塔ですが、寛文4年(1664年)の建立で、市内に現有する最古の石塔として稲城市の指定文化財となっています。
村民らにより建てられ、「念仏供養想衆十人庚申供養想衆七人」という銘文から、当時の農村に広がりつつあった庚申信仰とも結びついていることがわかります。
青面金剛が主尊として一般化する以前の古い庚申信仰の様子をも示しているようです。
それから鐘楼があり、多聞天像など天部像と十六羅漢像がその周囲を守っています。
とにかく境内のあちこちに石像、石塔が数多く建っております。
宝篋印塔(ほうきょういんとう)は、供養塔で本来宝篋印陀羅尼という呪文を収めた塔です。
また境内には緑が多く、市の保存樹木として、桜2本、松2本、楠2本の計6本が、平成8年に市の指定文化財となっています。
本堂の少し奥に客殿があり、扁額には「樹光山」と書かれています。客殿の前に菩薩像、大日如来などに囲まれ伝教大師の幼年像があります。
そして客殿の釈尊涅槃図は、江戸時代から続く涅槃界の行事があり、大槃若経転読の法会を行う2月15日に開帳されるそうです。
釈尊涅槃図は、釈尊が沙羅双樹の下で涅槃に入る姿を、緻密な筆と極彩色で描く大掛軸です。
作者については伝不詳ですが、掛軸を収める箱蓋に天明二年(1782)現住貫道と認められています。(パンフレットより)
長くなり疲れましたので、本堂の御本尊などは、次回と致します。ありがとうございました。
おわり