東大寺散策

 先日、博物館実習の前日に奈良入りし東大寺を散策しました。コロナ禍の今日、最も疫病に関連が深い寺院ではないでしょうか。

奈良公園を抜けて南大門です。いつもの阿吽形の金剛力士像を左右に見て入ります。

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南大門 巨大な山門です。

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阿形の金剛力士像 運慶一門の作で、いつ見ても迫力あります。

今まで気づかなかったのですが、実は南大門の裏手に狛犬(石獅子)がひっそりと佇んでいます。

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日本最古の狛犬 作者は中国の職人とされています。

 そして、大仏殿ですが、南大門との間に鏡池があります。大仏殿が映る映像がよくありますが、池の向こうに行かなければなりません。

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鏡池 名前の由来は、池の中の小島が、柄の付いている鏡に似ている事からと呼ばれています。

 奈良の大仏さんに挨拶して先を急ぎます。

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大仏殿鴟尾(しび)

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盧舎那仏

 二月堂の方へ行くのですが、少し寄り道します。大仏殿の東側をから猫段、長池を通り、大湯屋へ向かいます。

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猫段(猫坂)ここで転ぶとネコになるという。昔、山猫が住んでいたとか。

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長池 東大寺の敷地には池がよくあります。

 途中に俊乗堂、行基堂、念仏堂があります。

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俊乗堂の大きな鐘楼と鹿

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行基堂に安置されています行基菩薩坐像

 直ぐ近くに大湯屋がありますが、公開しておりませんでした。建物の中には「鉄湯船」と呼ばれる鉄で造られた湯船が現存しているはずです。

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湯屋 比較的大きな建物です。

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湯屋看板

 そして裏参道に入るのですが、「二月堂供田」が広がります。奥の屋根が大湯屋の建物です。

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二月堂供田 稲が黄色く実っております。

 裏参道沿いに行くと、二月堂と萬直し(まんなおし)地蔵尊との別れ道があります。左側の萬直し地蔵尊へと行きました。

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分かれ道 右に二月堂の屋根が見えています。

道は延々と続き、左側は民家です。

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延々と続く道と民家

 やっと萬直し地蔵尊に着きます。お地蔵さまはその名の通り「まん(間)」を治すお地蔵さまで、運気を上げて下さいます。少し淋しい場所で観光客の訪れる場所では無いようです。

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萬直し地蔵尊

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萬直し地蔵

 そして、今来た道を分かれ道まで引き返します。いよいよ二月堂です。

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ここの階段を上って二月堂へ。

 二月堂の舞台から見る眺めは、大仏殿、生駒山奈良市街地周辺を見渡せます。

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二月堂景観

 二月堂の本尊は、大小2体「大観音」「小観音」と呼ばれる十一面観音で、絶対の秘仏です。

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 次に、法華堂(三月堂)、三昧堂(四月堂)、手向山八幡宮などをお参りします。神仏習合でしょうか、その他にも神社はありました。

 そして、正倉院、転害門を見るため、大仏殿の裏側の方へ向かいます。鹿やお地蔵さんとはよく出会います。

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お地蔵さん

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鹿 行動範囲は広いですね。

 正倉院に着きましたが、休日は公開していないようで、残念ながら休みでした。

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 気を取り直して、最後の目的地、東大寺の北西の外れにある転害門に向かいます。

途中大仏池があり、白鷺がおりました。

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 転害門は、大学のスクーリングで来ており2度目です。

東大寺は、1180年の奈良の焼討の時大半の建物が焼失しましたが、この転害門、正倉院、三月堂だけ免れました。

修理の際、老朽化した3本の柱が交換されましたが、当時の天平建築を伝えています。

 そして、聖武上皇とその娘である孝謙天皇が、東大寺建立に協力したとして、宇佐神宮の八幡様をこの転害門から出迎えたという事でも知られております。

 歴史上重要な建物と云えます。

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 こうして東大寺散策は終了し、帰りはバスで近鉄奈良駅の方へ戻りました。ひとつのの寺院をじっくり見るのもいいものですが、敷地が広すぎます。

有難うございました。

                        おわり