博物館学内実習2回目終了

 先週の日曜日、奈良大学での博物館実習の2回目が終了しました。

再び、実習は1日ですが2泊3日の旅です。前後に寺巡りもしましたが、雨に祟られた奈良行きでした。

今回は、文化財の梱包実習で、受講者は前回と同じ12名(内女性2名)です。

 講師は、クロネコヤマトの方で博物館学芸員の資格もあるということでした。ヤマトは分社化してヤマトグローバルロジスティックスジャパン(株)という驚くほど長い名前の会社の方です。

ヤマトと云えば宅急便ですが、文化財の梱包専門の部門が先にでき、宅急便のほうが後にできたとのことです。また、文化財の梱包では、日通と2大カンパニーのようです。

 講師が実演し、二人1組で実習するというスタイルです。

まず割れ物の土器の梱包です。

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元の形
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クッション材の薄葉紙(うすようし)で包みます。

土器の最終形です。

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最終形

段ボール箱に入れる時、取り出しやすいように晒(さらし)を敷く。

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そして用意された土器などの割れ物を選んで自ら梱包します。

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用意された瓦などの割れ物類

小物の鏡や首飾りも包みます。

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                  首飾り

 そして、午後は、掛け軸、仏像の手と頭部の梱包です。講師の実演と実際に自分たちで梱包し、講師に評価をしてもらいます。

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掛け軸の梱包前と梱包後

仏像の手の梱包です。

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元の形

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梱包後

次に仏像の頭部の梱包です。

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元の形

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段々、梱包されていきます。

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最終形

また、仏像の坐像と地蔵菩薩立像の梱包の説明を受けます。

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L型担架の木枠による坐像

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平型担架による地蔵菩薩立像


 このように、丸一日、文化財の梱包の実習で包む、包む、なおも包むと梱包の難しさを体験し終了します。

 ヤマトの講師は、学芸員は梱包会社に任せるのではなく自ら梱包し、指導できるくらいの技量が必要であると、云いたかったと感じました。ありがとうございました。

 さて、明後日にまた奈良入りし実習(―)最後の学内実習です。

                                  おわり