先日、奈良大学からハンドブックなど関係資料一式が送られてきました。毎年この時期恒例です。奈良大学にはお世話になって、遂に7年目となります。通信大学に4年、そして博物館学芸員資格履修で、今年度3年目となります。その経過ですが、以下合格した年度です。
1年目:博物館概論、博物館資料論、博物館資料保存論、博物館経営論、
生涯学習概論、博物館実習(一)
2年目:博物館実習(二)、博物館教育論
3年目で残っているのは、博物館展示論、博物館情報・メディア論の2科目となりました。暖かくなって来たので、そろそろ始めようかと思います。何とか終えて、今年度で区切りをつけたいと思っています。
奈良大学から送付された資料の中に、いつも「教員プロフィール集」があるのですが、本年度から学長が代わられたようです。新学長は、今津節生教授です。
わたしは、3年前位になるでしょうか、「文化財学演習Ⅲ」の講義を受けています。今津学長は、仏像など文化財の健康診断と称して、X線CTスキャナによる構造解析の研究をされています。
奈良興福寺の阿修羅像の健康診断も話題となり、内部に別な顔があったという、驚くべき発見を説明されておりました。像の内側に残る原型の痕跡は、現在と違ってやや眉をつり上げていましたが、完成前におとなしい角度に修正されたようです。
通信教育部長は、渡辺晃宏教授で、奈良国立文化財研究所を定年退職され、2年前に奈良大学へ来られた方です。日本古代史が専門で平城京に関する著書が多く、よく歴史のテレビ番組で見かけます。
テレビの城番組でお馴染みの城郭考古学者、千田教授も御健在で、スクーリングの演習を担当されるようです。
また、博物館実習や卒業論文でお世話になった関根博物館長は、退職されました。
皆さん著名な方ですので、それぞれの道でご活躍をされるのだと思います。
話は変わって、最近の博物館のことです。コロナ禍を反映してか鑑賞方法が変わってきています。その一つがVR(Virtual Reality)技術などを活用した「バーチャル博物館」です。コロナ禍で休館を余儀なくされ、以前から考えられていた展示物を鑑賞できる構想が、実現されたのだと思います。
客は足を運ばなくても、PCやスマートフォンから専用サイトにアクセスすることで、実際の展示物を使った映像コンテンツを自由な視点で鑑賞できるのです。
例えば、国立科学博物館では、地球の生物や人類の歴史をたどる「地球館」、日本列島の自然や成り立ちを追う「日本館」をVRで再現して公開しています。
また、小樽市総合博物館でも小樽市の歴史をたどる「運河館」と、蒸気機関車などの場外展示をVRで再現しています。初期の蒸気機関車を自由自在にみることが出来ます。
他にも多数の博物館は、情報通信技術などの急速な進歩と共に、それぞれ工夫を凝らして見せています。今後学芸員は、このような技術の知識、発想が要求されると感じました。
おわり