都区内の寺社の散策で、今回は、杉並区の「永福寺」です。京王井頭線、「明大前」から次の駅、「永福町」駅から北の方向へ歩いて数分の所にあります。
山門
住宅街を歩いて程なく、永福寺の山門が見えて来ます。
扁額は、山号の「萬歳山」です。
山門の左に寺号標「曹同宗 永福寺」があります。
山号:萬歳山
寺号:永福寺
宗派:曹洞宗
御本尊:十一面観音像
永福寺の縁起
寺伝によれば、開創は大永2年(1522)で、開山秀天慶実と伝え、永福寺村の村名もこの寺名に由来します。
永福寺の名は、永禄2年(1559)に北条氏康が作成した「小田原衆所領役帳」にも見え、開創は寺伝の伝える時期に近い頃のことであったと思われます。小田原落城後、北条氏の家臣、安藤兵部丞は、当寺の住職を頼ってこの地に帰農して永福寺の檀家となり、村の開発に努めたといわれます。
境内に説明掲示板があります。
また、山門の前に「禁葷酒」と刻まれた石碑があります。
禁葷酒(きんくんしゅ)とは、「酒やニンニク類など刺激の強い野菜の持ち込みを禁止する」という意味です。
山門から境内へ
山門はいつも閉じているようで、その右側から入ります。
境内は、中央に本堂と庫裡(くり)、左側が墓地になっています。
本堂
本堂です。
本堂の扁額は「永福禅寺」、寺紋は、「丸に三つ星」です。
本堂内陣です。
鐘楼と三層塔
境内の右側です。鐘楼、三層塔などがあります。
鐘楼です。
鐘楼の傍に三層塔があります。その前の石碑に「九世紀造」と刻んでいるので、相当古い三層塔のようです。
石像群
そして、境内の西側は、墓地が広がっています。その入口にある「六地蔵尊」です。
六地蔵尊の近くに、大掛かりな無縁仏を集めた無縁塔があります。
如意輪観音の石像が多いようです。
最後に御朱印です。庫裡に伺いますが、生憎、御住職が不在で頂くことが出来ませんでした。
そして、寺院の境内の外ですが、西側に杉並区の指定文化財、五輪庚申供養塔があります。
正保三年銘五輪庚申供養塔です。
おわりに
境内は、綺麗に整頓され、六地蔵、無縁仏などいたる所に花が添えられていました。庫裡の中も綺麗にランの花が飾られており、不在でしたが御住職の気遣いが伺えました。気持よく参拝出来、有難うございます。
以上