都区内の寺社の散策、杉並区の続きで永福寺の直ぐ西側にある「永福稲荷神社」です。
既に記述した永福寺「五輪庚申供養塔」の向かいに永福稲荷神社の社殿が目に入ります。
神社の東側ですで、正面の鳥居のある西側に回ります。
正面の一の鳥居の前です。右側に「永福稲荷神社」と刻まれた社号標があります。
永福稲荷神社の御由緒
永福稲荷神社は、社伝によれば、享禄3年(1530)永福寺の開山、秀天(しゅうてん)和尚が、永福寺境内の鎮守として京都伏見稲荷大社より「宇迦之御魂大神(うかのみたまおおかみ)」を勧請創建しました。
寛永16年(1639)の検地の際に、永福寺村持ちの鎮守になったと云われています。
明治維新後、永福寺から分離して一社となり、今日に至っています。
御祭神:宇迦之御魂大神 食物の神
杉並区の歴史の書かれた説明掲示板がありました。
鳥居から境内へ
一の鳥居です。扁額の文字がよく見えませんが、稲荷神社と書かれています。
一揖して入ると、向こうに紅い「二の鳥居」が見えます。
二の鳥居です。正面に社殿です。
二の鳥居を入ると、左手に手水舎です。
社殿
永福稲荷神社の社殿です。
社殿の前、子狐を抱えたお狐さんです。
拝殿です。
拝殿正面、社紋は、稲紋です。
拝殿に掲げられている扁額です。
左側から見た社殿全体景観で、稲荷神社らしく紅い幟が目を引きます。
こちらは、永福稲荷神社の本殿です。
社殿の前の御神木です。イチョウの木のようです。
永福稲荷神社には、幾つかの境内末社があります。社殿の傍に「天神社」が鎮座しています。
御祭神:菅原道真公、
御神徳:学問の神
境内北側には、三社並んで境内社があります。
左から白鳥社。
そして、天王社、白山社です。
北側の鳥居
境内の北側にも鳥居があります。
鳥居の両脇にもお狐さんがいます。少し不気味な感じがしますが。
序に竜の置物も頂きました。
おわりに
江戸時代までは隣接する永福寺の境内に鎮座していたという永福稲荷神社です。永福寺を開山し た秀天和尚が、伏見稲荷より、永福寺の伽藍鎮守として勧請したと云います。
それが神仏分離令により独立し、立場が逆転、明治11年(1878)村全体を護るようにと社殿が西向きに建て直されたのです。その当時の永福寺は、全国の寺院と同じように衰えたと思われます。
しかしながら現在は、永福寺、永福稲荷神社ともに成り立ち、やはり日本の寺社は神仏習合が合うようです。
このような寺社の形態は、日本のいたる所に見受けられると思います。
以上