「千年乃藤」の国領神社

 調布市の散策に戻りますが、調布駅の次、京王線布田駅近くの国領神社です。この神社は、何といっても御神木、「千年乃藤」の圧倒的な存在感があります。

藤の花の見頃は5月連休前後でしょうが、今でもいっぱい緑の広がる藤の木の棚があります。

 国領神社は、甲州街道沿いにあるのですが、社号碑と鳥居から藤の緑が見えて来ます。

社号碑

鳥居

 国領神社は、国領神社(第六天社)と神明社(八雲神明社・杉森神明社)の二社を合わせた神社です。国國領神社と神明社の創建年月については、共に不明です。

国領神社は、以前第六天社と称し、古代多摩川のに鎮座していました。
 第六天社は、薬師寺(現常性寺)の管理下の頃、祭神は薬師如来の守護神、十二神将の内の第6番目の第六天神でした。

甲州街道が整備される江戸時代初期の頃、常性寺が移設されたとき、同じく調布町に移りました。
 神仏分離明治2年に、寺から分かれ村有となり、御祭神を神産巣日神(かみむすひのかみ)とし、明治8年に国領神社と改称されています。


 境内の藤の木は、幾千年もの歳月を経て今日もよく延び茂るので、延命・子孫繁栄・無事に通じ、万物の繁栄成就と災厄を防ぎ守る御神木として、御祭神と共に崇敬されています。

御神木の「千年乃藤」



 この藤の木は、樹齢約4~500年といわれ、人々から畏敬の念を込め、「千年乃藤」と呼ばれています。

この藤の棚は、高さ約4m、面積約400㎡あり、棚一面に藤の枝が広がっており、境内の左半分を占めている印象です。

藤の木の棚全体

 扨て、境内の社殿です。鳥居をくぐって直ぐ右手に神輿舎(みこしやどり)があり、参道のつきあたりに拝殿があります。

神輿舎 中に大きな太鼓があるようです。

拝殿

御祭神は、

主祭神 神産巣日神(かみむすひのかみ)
配祭神 天照大御神(あまてらすおおみかみ)
    建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)

です。

ご利益・ご神徳は、農耕守護(五穀豊穣)、延命長寿、無病息災などです。

 

 境内は、灯篭、狛犬など無くすっきりしています。参拝者も皆無で、一層静けさが際立ちます。

手水舎はあるのですが、コロナのせいか柄杓もなく水もありません。

手水舎

 駅からの通りを行くと、境内の西側にも鳥居があります。

境内西側の鳥居

 そして、境外末社として稲荷神社があります。ここも稲荷神のお使いの狐の像も置かれていませんが、鳥居が並んで三つあります。

御祭神は、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)です。

三つの並んだ鳥居

稲荷神社の石祠

 

 御朱印は、社務所で戴きました。月によって特別御朱印があるようで、8月は、朝顔と向日葵が描かれています。

社務所 どこから写真を撮っても、藤の木が写ります。

御朱印の種類の看板

8月の御朱印

 

 来年は、藤の木の開花時期に来ようと思います。境内一面の藤の花は、見る価値がありそうです。尚、藤の開花時期に、限定の授与品を頒布しているようです。

 

参考資料:国領神社ホームページ、国領神社境内説明板

                        おわり