中野区の散策の続きで、西武新宿線の沼袋駅沿い、数分の所にある「沼袋氷川神社」です。
御由緒
創建年代は不詳ですが、正平年間(1346~1370)に、大宮氷川神社の御分霊をいただいて当地に奉祀したと云います。文明9年(1477)太田道灌が、江古田ヶ原・沼袋の戦いの際に、沼袋氷川神社に本陣を置き戦勝を祈願しました。その際に杉を献植したと云われており、今でも「道灌杉の跡」が残っています。
御祭神
須佐之男命(すさのおのみこと)
御利益:厄除け 安産 子育て
鳥居から境内へ
玉垣に囲われており、広い境内が伺えます。
神域への入口となる表参道の「大鳥居」です。一揖して入ります。手前右に社号標です。
石段の上の向こうに二之鳥居です。
真っ直ぐ行くと社殿ですが、その前に「子育て狛犬」があります。文久四年(1864)に奉納されています。
子供を抱いてあやしている珍しい狛犬です。3回撫でるとお産が軽くなり、子育てが順調に進むと言い伝えられています。安産祈願・お宮参りで来る方が多いようです。
美しい社殿
右手に手水舎です。令和元年に改修しています。参拝の前に、心身を清め社殿に進みます。
社殿です。平成3年に御造営されました。
扁額の文字は、「氷川神社」と揮毫した宮司の名前が書かれています。社紋は、左三つ巴です。
木鼻に見事な獅子の彫り物があります。
社殿の全体景観。
「三本願い松」と「道灌杉」
社殿の左側に、御神木としてそびえ立つ松の木があります。
「三本願い松」と呼ばれ、古来より「悪しきことはスギ去れ、願い叶うをマツ」と云い、参拝者の信仰を集めています。
そして、「道灌杉」です。文明9年(1477)、太田道灌が戦勝を祈願して社頭に杉一本を献植し、のちに「道灌杉」と呼ばれます。現在は惜しくもその跡を残すのみとなっています。
社殿の左端にも大きな鳥居が立っています。裏参道の大鳥居です。
この鳥居から入ると、左側に境内社が並んでいます。
左から、病気平癒の神などを祀る「天王社」。
その右隣に五穀豊穣・商売繁盛の神を祀る「稲荷神社」。
そして、縁結び・知恵の神を祀る「御嶽神社」です。
境内社の向かい側に、奉納舞踊やお囃子などが披露される「神楽殿」があります。
表参道の左側に「力石」です。よく神社に見受けられますが、昔、若者たちが力比べに使ったもののようです。
中野七福神
表参道の二之鳥居の直ぐ左側へ行くと、「七福神入口」の看板があります。
平成21年、天皇陛下御即位20年、天皇皇后両陛下御成婚50年を記念して奉齋されました。
最後に、御朱印です。授与所にて頂きました。
パンフレットも頂きました。
おわりに
沼袋氷川神社は、境内も広く綺麗に整えていると感じます。境内の整備も進められており、社殿は平成3年に御造営され、平成21年に整備された「中野七福神」など数多く整備されています。地域から大切にされているのが伝わる神社であることが分かります。
頂いた小パンフレットにも、大正時代から旧野方村の総鎮守として信仰され、産土神として生涯にわたり守護する神様という事も書かれており、それも頷けます。
以上