2020-01-01から1年間の記事一覧

元寇(蒙古襲来)

日本の歴史上、最も国家をゆるがす出来事の一つが元寇です。 元と高麗の軍勢が対馬、壱岐から九州北部に2度にわたり押し寄せたのですが、2度とも神風が吹いたと云われてきました。 しかし最初の文永の役(1274)は、神風が吹いて元軍が壊滅したという信頼で…

百舌鳥

「もず」という鳥の名前はよく聞きますが、漢字で書くと「百舌鳥」と書きます。 読み方は2文字なのに漢字が3文字とは不思議です。 去年の夏、仁徳天皇陵を巡りましたが、この仁徳天皇陵の古墳を含む「百舌鳥・古市古墳群」をユネスコが世界文化遺産として登…

「女医明妃伝」

華流の連続ドラマを初めて見ましたが、允賢(いんけん)という中国・明の女性医師で中国四大女医の一人の物語です。 女性の身分が低く医学に携わることも禁じられていた時代に、女性のための医学制度を確立し、彼女が残した「女医雑言」は後世の中国医学に大…

平城京再遷都

奈良大学のスクーリングは全て受講しましたが、常宿から大学への往復で、必ず近鉄奈良線の電車から見えるのが、平城宮です。 復元された朱雀門、大極殿が左右に見えますが、今はコロナ禍で奈良には行けておりません。 平城宮の復元した第一次大極殿と朱雀門 …

秀吉のニュース

最近、秀吉のニュースが相次いでありました。 先月21日は、大阪市教育委員会による豊臣秀吉の木製坐像が発見されたとの発表でした。 大阪市旭区に所在する大宮神社で、江戸時代の制作とみられる秀吉像です。頭部の冠を欠失した状態で像高が80cmを超えるとい…

トーハク再開

東京国立博物館が再開しましたので、早速行って参りました。 コロナ禍での、不要不急の外出は避けたかったのですが、今月下旬の奈良大学のレポート提出期限があったのです。 奈良での引率見学が中止となり、各自で博物館を見学して相当するレポートを提出す…

またまた登場 万葉学者上野先生

「天平と令和重なる思い」として、先日新聞紙上に、奈良大学上野誠教授が登場していました。 昨年夏に「神話伝承論」のスクーリングを受講しましたが、先生の巧みな講義を思い起こされます。 そのときのスクーリングの様子です。 「神話伝承論」 https://kum…

去って行ったトンボ

1年経ったヤゴが、遂にトンボになって巣立って行きました。 朝、ヤゴのいる水槽の日除けの板を取り除いたところ、突然トンボがあっという間に飛び立ちました。 あれっ、一瞬何が起こったのか分かりませんでした。 そして足元を見ると、ヤゴの抜け殻が落ちて…

運慶と快慶

日本のコロナ感染もやっと収束を迎えようとしております。まだまだ第2波,3波が怖いですが経済立て直しで、東京都も来週どこかで休業緩和に踏み切るようです。 我が家の、小学生二人との生活はどうなるでしょうか。 さて、今回は仏像の話に戻って、仏師として…

緊急事態宣言の生活

緊急事態宣言が解除された県もありますが、東京都は継続しております。 我が家の生活も一変していました。息子夫婦の子供、小4、小1の兄妹を預かって一緒の生活です。 二人ともまだ担任の先生とも会っていないようです。月曜に1週間分の宿題のプリントを配布…

東アジアの女帝

東アジアにおいて、女帝と呼ばれる皇帝は、どのような人がいたのでしょう。 中国では、則天武后、朝鮮半島では、善徳女王、日本では持統天皇、孝謙天皇などがおり、いずれも興味深いのですが、則天武后について少し調べてみます。 中国史上唯一の女帝という…

初夏の生き物たち(野鳥の続き)

日本中がコロナで苦しんで、緊急事態宣言も延長されるようです。 コロナさえ無かったら季節の良い今頃外出して、寺社、古墳、博物館など行っていると思うと残念ですが、今は忍耐です。 さて、先日野鳥について書きましたが、暖かくなると色々な生き物たちが…

博物館学芸員資格コース始まる

3月に奈良大を卒業、今月から奈良大の博物館学芸員資格取得を目指すことにしました。 というのも、奈良にまた行きたいという思い、何か目的があって奈良に繋がっていたいと考えたからです。 奈良大学から博物館学芸員資格コースのテキストが送られてきて、…

初夏の野鳥たち

本日は大雨ですが、朝早くの散歩も暖かくなり、野鳥たちによく出会います。最も綺麗な声で、しかも長く鳴くトリがおります。 数年前から現れたのですが、野鳥の図鑑にも載っておらず名前も分からない、よく鳴くトリだなと思っていました。 今年も現れ、今日…

三大大仏

日本の新型コロナの感染は、爆発的でないにせよ継続的に拡大方向に広がっていると感じます。 当初より、それぞれが、気をつけているのだと思いますが、感染力が強まっているような気さえし、米国も日本も医学、科学は、意外に脆いものだと感じます。 一刻も…

高松塚古墳壁画 修復が終了

先日、文化庁より高松塚古墳の壁画の修復が、終了したとの報道がありました。 飛鳥美人の名前で知られる「女子群像」などが描かれた高松塚古墳の壁画は、大量のカビが生えるなどして劣化が進み、平成19年に古墳から取り出されて、近くの施設で修復が進められ…

初夏から一転、冬へ

昨日の東京は、今年の冬で初めての大雪で積もりました。 その前日はというと、気温25度もあろうかと思う程のまさに、初夏でした。 空では、シジュウカラが鳴き、庭には、初めてトカゲの子供が、チョロチョロ顔を出しました。 去年見たと同じミニトカゲでしょ…

古代日本の感染症

今やコロナ蔓延の全世界で、様々な活動が抑制され、何もかもが収縮していますが、それは現代に限ったことではありません。 古代から果てしなく戦ってきた人類と感染症との歴史があります。 少し思い返すだけで古代、中世の天然痘、黒死病、コレラ、スペイン…

上円下方墳(じょうえんかほうふん)

こんなに近くに、珍しい古墳があるとは思いませんでした。 律令時代に、武蔵国の国府が置かれた、大國魂神社のある府中市にあります。 それは、飛鳥時代の7世紀中頃、今から約1350年も前に築造された「武蔵府中熊野神社古墳」と呼ばれ、21世紀になってやっと…

奈良大学通信教育部卒業

先日、奈良大学から文化財歴史学科「卒業判定結果通知書」が届き、卒業要件単位修得し認定となり、無事卒業となりました。 残念ながら、新コロナ鎮静化せず、卒業式は、中止となりました。初め式典を中止し、学科別に卒業証書の授与だけ行うとの連絡でした。…

紙の道

以前、アイアンロードについて記述しましたが、ペイパーロード「紙の道」はどうなっているのでしょうか。 紙は、古代中国で生まれ、世界中に広がっていたと漠然と思っていましたが、紙の道もまたシルクロードが深く関わっています。 紙が発明されたのは、『…

奈良興福寺の五重塔

興福寺は、近鉄奈良駅に近く奈良国立博物館、東大寺、春日大社へと続く通りにあります。 世界遺産に登録されている興福寺ですが、五重塔(国宝、高さ約50m)が約120年ぶりに大規模修理されるという報道がありました。 現存する木造の塔では、京都市の東寺五…

生き物たちに春が来た

春一番も吹き、今年の春の風は早いです。庭の梅、椿そしてクリスマスローズが、早くも花を咲かせております。 梅と椿の花 クリスマスローズは、1か月くらい早いと思います。 クリスマスローズ メダカも、無事寒い冬を半冬眠でのりきり、昨夏孵った小さいメダ…

上野東照宮

東博の帰り、またまた神社仏閣の訪問で、今回も東博近く上野公園内にある上野東照宮です。東京にも東照宮があったのです。 港区にある芝東照宮、日光東照宮、久能山東照とともに四大東照宮だそうです。 上野東照宮 案内板 寛永4年(1627年)に創建された徳川…

(続)東京国立博物館特別展「出雲と大和」

本題の特別展「出雲と大和」です。 パンフレット まず「巨大本殿出雲大社」というテーマで、巨大な本殿遺構が展示されてありました。 『古事記』によりますが、出雲神殿は、国譲り神話によって誕生したのです。 天空を治める天照大神が、大国主大神に、出雲…

東京国立博物館「日本の考古」の展示

我が国最古の正史『日本書紀』が、養老4年(720)に編纂されました。そこから1300年経過したことを記念して「出雲と大和」という特別展が開かれておりますので、先日、好天の暖かい日に行って参りました。 東京国立博物館平成館 特別展の会場は、平成館の2階…

吉備真備(きびのまきび)の生涯

前々回に遣唐使・吉備真備が書いたと思われる中国の墓誌から、日本国の名称の変遷について書きましたが、吉備真備本人の数奇な生涯にふれてみようと思います。 吉備真備像(倉敷市真備支所) 岡山県倉敷市真備町出身 吉備真備は、20代前半に遣唐留学生となり…

「アイアンロード 知られざる古代文明の道」

最近放映されたNHKテレビ「アイアンロード 知られざる古代文明の道」は、見応えのあるものでした。 文字通り、ユーラシア大陸を西から東へ、鉄の伝わった道を辿る興味深い内容で、シルクロードと相通ずるものがあります。 特に、わたしの奈良大学の卒論が、…

冬の生き物たち

夏に活発に動いていた生き物たちは、寒い冬はどうしているのでしょう。 庭においてあるメダカの水槽は、どうなっているかというと、暖かく日の光が差す日は、冬も元気に泳いでいます。 普段は半冬眠状態で、暖かくなると目を覚まし泳ぐようです。餌は、やっ…

遣唐使・吉備真備の墓誌と日本国

昨年末の新聞報道に、吉備真備(きびのまきび)が書いたと思われる墓誌が中国で発見された、との報道がありました。 その墓誌の分析によると、末尾に「日本国朝臣(あそん)備書」と書かれていたのです。 吉備真備の筆跡とみられる墓誌の拓本の一部分(深圳…